古い浴室窓を最新の『断熱サッシ』にリフォームする工法解説
更新日:2022.08.11
『KANSAIお風呂リフォーム.com』に寄せられるお客様からのご相談の中で『冬場お風呂が寒い』、『浴室窓の結露を何とかしたい』というのはとても多いお声です。もちろん既存のお風呂がタイル風呂の場合は浴室内の保温機能がほぼない状態ですから寒さや結露の問題がでるのは当然です。ただ、新しくユニットバスにリフォームしてもその問題が思ったよりも解消しないことがあります。それは何故でしょうか?そうなんです。それはお風呂をリフォームしても『浴室窓』をそのまま再利用することで、変わらずそこから冷気が入り込んでしまう。あるいは浴室内と外気の温度差が大きすぎて窓は引き続き結露し続ける、という理屈なのです。しかし、皆様ご存知の通り、近年は地球温暖化の影響で寒さはもちろん、夏の暑さも深刻な問題となっています。そのような中で熱を遮断する『断熱サッシ』の技術開発の進化は凄まじく、ペアガラス、トリプルガラスはもちろんですが、30年前の窓と現在の断熱サッシではその機能に各段の差があります。つまりは寒さと結露の問題解消にその断熱サッシにリフォームしようということなのです。
では、浴室窓をリフォームするにはどんな工法があるでしょうか?方法は2通りあります。ひとつは古い浴室窓の内側にオーダーサイズした窓枠をカバー工法を用い窓をリフォームする方法。もうひとつの方法はカバー工法を用いず古い窓を外して新しい窓を取付ける方法です。今回は実際の当社施工事例をもとに、後者の方法についてこの虎の巻で解説させていただければと思います。是非、ご参考いただければ幸いです。
目次ボックス
- 『浴室窓』リフォーム工程
『浴室窓』リフォーム工程
さて、ここからは実際の施工事例をもとに古い『浴室窓』から最新の『断熱サッシ』への取替リフォームについての工程を見ていきたいと思います。
上の画像は『KANSAIお風呂リフォーム.com』のお客様の既存の『浴室窓』です。
築50年の在来工法の一戸建てのタイル風呂で窓はこの50年間一度もリフォームされていない状態でした。
当然、冬場は浴室はとても寒く、結露もひどいという問題を抱えておられました。
こちらのお客様は浴室リフォームをご検討の中で、
最初から窓も最新の『断熱サッシ』にリフォームされたいというご要望をお持ちでお話はとてもスムーズでした。
『浴室窓』取替リフォームのまず最初のステップは、タイル風呂の解体後、
バールを使って既存の窓枠を外してしまいます。
窓枠を取外したら新しい『断熱サッシ』と取付けるための開口を採寸し確認します。
基本的には新しい窓は既存窓の開口の内側に取付ける方がコストも安く、施工も短くて済みます。
新しい『断熱サッシ』の窓枠を据えて、柱にビス仮打ちし、水平を確認します。
水平が確認出来たら新しい窓枠を固定する柱を造作していきます。
屋外の外壁の仕上げパネル用の造作材もこの段階で施工してしまいます。
窓枠が固定出来たら『断熱サッシ』と網戸を入れてスムーズに開閉するかを確認します。
外部の仕上げは防水性が高いパネル材を隙間の防水を兼ねた接着剤としてのコーキング、
パネル接着用の両面テープと使って仕上げていきます。
外部の窓まわりの納まりはこの通りです。
但し、この外部の納まりは外壁からの雨漏りを考えるとかなり邪道な方法を言わざるを得ません。
本来は以前の『お風呂リフォーム虎の巻』でお届けした
でも解説させていただきましたように、
新しい『断熱サッシ』の外部まわりはラスカット材を造作し、
左官でベースモルタルを扱き、キレイにペンキを塗って仕上げるのが正しい方法です。
しかし、画像の通りこちらのお客様の浴室窓の外部は雨風を完全にしのげる屋根壁があり、
低コストと工期短縮のためにパネル納まりにすることを
お客様との協議で決定させていただきました。
まずはここまでで『浴室窓』取替リフォームの前半工程が終了です。
後半の工程は浴室側の納まりとなり、新しいユニットバスの組立工程の中で解説させていただくことになります。
浴室側の窓枠はユニットバス組立時に取付します。
画像のように適正なサイズに樹脂枠をカットして
四角形に組立して窓のアングルピースに差し込みします。
差し込みが完了したら専用のビスを使ってアングルピースと
窓枠をしっかりと固定します。
そしてビス留めを隠すための化粧カバーを適正なサイズにカット。
カットした化粧カバーをはめ込んでカタチが整ってきました。
最後に窓枠の隙間にコーキングを施して
『浴室窓』から『断熱サッシ』への取替リフォーム工事が全て完了しました。