築45年、在来工法のタイル風呂のお風呂リフォームのご要望でした。
兵庫県川辺郡S様邸 浴室リフォームの施工事例《戸建て》
在来工法のタイル風呂からユニットバス(浴室暖房機付)へのお風呂リフォーム工事
After
設備
- TOTO 戸建用ユニットバスルーム『サザナ』
価格
120万円(税込)
サイズ
1216サイズ
工期
5日間
築年数
築45年
REQUESTお客様のご要望
〇兵庫県川辺郡は冬場冷え込み、おばあちゃんの健康を考えると寒いだけでなく滑りやすいタイル風呂は不安がありました。先延ばしする意味もないので、今回『KANSAIお風呂リフォーム.com』さんにお願いしました。こちらからのお願いは新しいユニットバスはネットで色々と調べて、予算が合うならTOTOの『サザナ』が良いこと。そして、現状脱衣場と洗濯機スペースが壁で塞がれている間取りを解体してもらって、広い脱衣場と洗濯機スペースにリフォームしてもらうことです。
Before
既存のお風呂の換気は窓、暖房は後付けの浴室エアコンでした。
脱衣場とタイル風呂の間には段差があり、こちらの解消もテーマのひとつでした。
既存の浴室は引戸でした。こちらも浴室リフォームを機に折れ戸に変更。開口は大工工事で造作します。
POINTご提案のポイント
〇築45年の在来工法タイル風呂の浴室リフォームでした。S様はTOTOの戸建用ユニットバス『サザナ』をご希望でしたので、TOTO箕面ショールームを予約させていただき、実物を見てご納得のプランを作っていただきました。
〇脱衣場と洗濯スペースを一体化する上で老朽化している脱衣場の床も根太から補強、貼り直しすることをご提案させていただきました。
〇新しい脱衣場の床は撥水性の高いサンゲツのクッションフロアHMシリーズをおすすめさせていただきました。
- 解体・ユニットバス組立現場調査
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いよいよタイル風呂の解体がスタート。まずは既存の浴室エアコンの取外し(再利用想定)からスタートです。
残材が落ちてくるため、まずはタイル風呂の天井から解体します。
ハンマーで壁面タイルを叩きながら徐々に既存浴室を崩していきます。
壁面タイルを壊していくと木造在来工法で造られた木ずりの下地が顕わになってきます。
窓まわりの同じように木ずりの下地で造られていることが分かります。湿気による腐食は窓まわりにみられませんでした。
まだまだ解体の序章ですが既存浴室のタイルを壊していくだけかなりの量の残材が出てきます。
作業効率を高めるため、壊しながらの残材収集を同時進行で進めていきます。
残材を集め、廃棄していくのは白土嚢袋。これより大きい茶土嚢袋は残材を入れると重くてはこべなくなるため、在来工法タイル風呂の戸建お風呂リフォームの解体では白土嚢が定番です。
天井から壁面のタイルを落としていくと木ずり部分の下にはコンクリートが!?
S様邸の既存浴室まわりは築45年の予想通り、高さ110cm程のコンクリート、高基礎仕様でした。こちらにより木造在来工法の戸建特有の柱が腐食しているという主要構造部の問題は回避することができました。
2人掛かりでひたすら壁面と床部分のタイルを叩き続け、残材を廃棄する中でようやく既存タイル解体の目途がついてきました。
細かい四隅部分はハンマーではなく電動ハツリ機で解体。「ドドドドッ‼!」というかなり大きな騒音と振動が起こってしまいます。
既存の引き戸を外しつつ、コンクリート固定されていた浴槽を外していきます。
既存の浴室は超重量のホーロー仕様でした。浴槽だけで50㎏以上あり、2人掛かりで運んでいきます。
見た目通りの存在感で重さだけなくサイズもビッグです。男5人掛かりで屋外に移動させました。
ホーローの既存浴槽が撤去された後、浴槽スペースからエコキュートの循環排管が顕わになりました。
浴槽からの排水管も確認。この後のユニゥトバス取付に伴う排水管位置移設のために、排水管まわりのコンクリートもハツリ機で解体していきます。
白土嚢袋で分かるように、解体した天井・壁・床のタイルだけでこれだけの量に。搬出だけで解体日の午前中は終了です。
解体後の既存浴室の地盤には45年前の瓦の破片がたくさんでてきました。これは新築時の瓦の残材をそのまま浴室下に埋めてしまった物を発見するというよくある光景です。
最後に既存浴室ドアを固定するアングルピースを取り外して解体終了です。
解体初日は9時からスタートし15時でようやく一段落させていただきました。
解体一段落を見計らった時間に、ユニットバスの組立職人の事前現場確認を予約しています。
ユニットバス組立職人より、新しいお風呂の給排水位置、換気ダクトの位置といった組立にむけた設計確認を明らかにしていきます。
- 給排水工事(仕込み)
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解体したタイル風呂の壁面から給水管がでてきました。
既存の給水管を新しいユニットバスの所定の位置に繋ぎ込むために、給水管に給水管の継ぎ手を取付けます。
給水の定番接着剤であるエスロン社の『No.80S』を使用。接着力抜群です。
給水の継ぎ手にブルーの給水用の樹脂管を接続して給水の下準備は完了です。
既存の給湯管から専用のピンクの樹脂管で新しいお風呂用の給湯管をジョイントしました。
既存の浴槽排水管を新しいユニットバスの排水位置に移動させていきます。
排水用のL型塩ビ管を接続するために排水管の小口をきれいに整えていきます。
位置、角度、水勾配を考えた高さもしっかり確認。ユニットバスに排水を繋ぐための下準備がこちらで完了しました。
図面で正しい排水位置を確認しながら、正確な排水位置に移動させていきます。
再利用する既存のエコキュートからの追炊き配管も延長させます。2本配管があるのは、浴槽の水をエコキュートに送る配管とエコキュートで温めたお湯を浴槽へ戻す配管があるためです。
- 電気・換気ダクト工事(仕込み)
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既存の浴室は窓だけで換気しており、暖房はもちろん、浴室換気扇も付いていなかったため、排気のための開口は当然開いていない状態です。写真にあるルーバー開口は新しいユニットバスの壁面の高さにあり、ユニットバスの天井に浴室暖房を設置しないといけないため、位置が低すぎ使えません。
解体後に組立職人さんの事前確認による指示がこちらFLとは浴室床。FLから高さ2,300㎜(2.3m)の位置に、直径100㎜(10cm)の換気ダクト用の開口を開けて欲しい、という意味です。
既存の外壁面はこの通りです。ルーバー開口の上部に、職人さんがこれからコア抜き開口を開けていきます。
コア抜きのための専用工具『ファンファンコア』を準備。なかなかの重量があります。
まずは職人さんが安全第一ではしごを架けます。床下はまだ土のため、もう一人がサポートで支えます。
職人さんがユニットバス図面所定の位置にコア抜きスタートです。大事な柱を傷付けないように慎重に施工します。
直径10cmの換気ダクトを通すための開口がきれいに開きました。
外壁面から見るとこの通り。手慣れた職人さんでなければ開口が汚くなりますが、この通りきれいに開けてもらえました。
次に換気口に蛇腹のアルミダクトを通します。浴室換気暖房機を接続するため、長めにダクトをカットすることが大切です。
アルミダクトを通した後の外壁面がこちらです。鳥や虫が入ってこないように、いったんピンクのサクラテープで塞いでおきます。これで換気ダクトの新設のための下準備も完了です。
大きな電気容量が必要な浴室暖房乾燥機は、照明や電気コンセントとの併用回路では電圧が足りません。浴室暖房乾燥機の専用回路を引き込む必要がありますが、既存の分電盤には予備の回路が残っていませんでした。
新しい電気回路を増設し、分電盤の子機を新たに設けました。画像は増設子機分電盤の電気配線の下準備です。
- 土間打ち
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ここからは床下でユニットバスを支えるために強度はもちろん水平を保つためのモルタル打ちに入っていきます。
画像にある土間天がユニットバスの床の高さです。ユニットバスの脚の高さを差し引き、足りない高さをモルタル打ちによって補います。
まずはセメントと配合する砂を購入。今回は1216サイズと比較的小さめのお風呂だったため、ライトなモルタル土間打ちとなりました。
セメントは湿気により、そのまま放置するだけで固まってしまうので買いすぎ注意です。今回も少なめに購入し、足りない分を追加で買い出しにいきました。
適量の配分でモルタルを生成します。職人毎の好みもありますが、柔らかすぎても固すぎても問題です。ミキサーでしっかり混ぜ合わせます。
配合する砂は問屋さんやホームセンターでも、分量がバライティにとんでいます。今回は一袋20㎏で少し重めでした。搬入に気合いが必要です。
搬入したセメント、砂に水を配合してモルタルのタネを生成していきます。
流し込んだモルタルをコテで平らに均していきながら、水平で強度な土間を造り上げてます。
モルタルの生成⇀流し込み⇀コテ仕上げを水平を確認しながらひたすら2時間繰り返していきます。
赤外線の水平器とお手製の測り棒でチャック&アクションの繰り返しです。ここに手を抜くと凹凸のある斜めの土間になり、ユニットバスが正しく施工されません。在来木造住宅のタイル風呂からユニットバスにリフォームする時には必須の工法といえます。
在来木造住宅のお風呂リフォームの土間打ちの変遷をまとめるとこちらです。新築時に捨てられた瓦や残材を出来るだけ取り除きつつ、土の土間を均してスタート。
モルタルの流し込みとコテ仕上げで均しながら水平と高さを整えた出来立て状態。
一晩乾かしてカチカチの状態に。但し、表面以外は乾いておらず、中ままだ液状の状態です。当社基準はモルタル打ちから中2日を目安にユニットバスの組立を行います。
- ユニットバス組立
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乾き切ったモルタル土間を確認し、いよいよユニットバスの組立を開始します。スタートはユニットバス洗い場の床架台から設置していきます。
洗い場の架台を四方のスペースとの必要バランスを取りつつ設置していきます。
浴槽を据えるための架台も設置。給排水工事で取り付けたブルーの給水の樹脂管、ピンクの給湯管、エコキュートからの追炊き配管(2本)を架台下にまわしておきます。
常に水平を確認するために、赤外線の水平器を稼働させ続けながら架台を据えていきます。
架台が組みあがったら、コーナーからユニゥトバスの支柱金具を取付ていきます。
浴室内での組立工事が進む中、屋外ではプランに則った壁面パネル位置に給水・給湯の開口を開けていきます。
ユニットバスの架台に排水トラップと下準備した排水口に繋ぎ込む排水配管を接続していきます。
ユニットバス排管はサイズと角度の汎用性が低いため、排水管の下準備の重要性がご理解いただけると思います。
繋ぎ込んだ排水管の水勾配を水平器で細かく確認。余裕を持った勾配をとっておかないと完成後の排水の流れが悪くなることもあります。
屋外では壁面パネルだけではなく、浴槽、折れ戸等々、施工効率を上げるための仕分けを進めておきます。
据え付けた架台の上にお風呂の洗い場の床パネルを設置します。TOTOのユニットバスルーム『サザナ』の『ほっカラリ床』を保護するために段ボール養生もセットで敷いておきます。
排水口と連動する排水のプッシュ式のポップアップと配管します。
架台と配管、床パネルの据え付け、TOTOのユニットバスルーム『サザナ』の目玉のひとつ、魔法瓶浴槽を搬入。据え付けしていきます。
下準備した給水と給湯の樹脂配管と繋ぎ込み、壁パネルを経由する貫通継ぎ手を取付けます。
取付けた支柱金具に浴室壁パネルの支柱を取付します。
コーナーの支柱を取付けたら、壁面パネルの間柱の金具と支柱を取付ていきます。
取付けた支柱に続いて支柱に壁パネルを固定するためのジョイナーをセットしていきます。
浴室パネル組立前にお客様と手摺りになるスライドバーと手摺りの取付位置を一緒に確認していきます。
屋外では着々と壁面パネルに必要なコア抜き加工を進めていきます。
排水をワンプッシュで行えるポップアップと連動させる排水口の仕込みを行います。
ポンプアップの現状はこちら。ユニットバス組立の後半でプッシュ栓を取付します。
浴室壁面パネル取付のために、パネルをはめ込む溝部分に接着用のコーキングを先に施しておきます。
浴室壁面パネルの前に、先に入口の折れ戸を固定するためのアングルピースからはめ込みます。
その頃屋外ではユニットバスの天井パネルの加工が完成していました。上部の大きな開口は浴室暖房機をはめ込む開口になります。中くらいの開口は点検口用、小さい開口は天井照明用の開口です。
カランとシャワーを接続。手摺仕様のスライドバーとのバランスも確認しながら作業を進めます。
設置前の浴室暖房機がこちらです。これからご家族に快適バスライフをお届けするお風呂リフォームよる新しいアイテムです。
浴室パネルをジョイナーとコーキングした溝に固定し、ハンマーで打木を叩きながらしっかりと固定していきます。
入口正面のアクセントパネルも同じ要領で据え付けていきます。
仕込んでおいた給水と給湯の貫通金具をこちらも予め屋外で加工しておいコア抜き開口に通していきます。
ユニットバスの四隅には防水用のコーナーパッキンをハンマーと打木を使って差し込んでいきます。ユニットバスの水平と直角が正確にバランスされていることでスムーズに作業が進みます。
通した給水給湯の貫通を専用プレートを取付てアクセントパネルに固定します。
この時屋外では浴室の窓に位置する壁面パネルに、窓用の開口を開けています。サイズを間違えないように慎重な作業が必要になります。
浴室窓用に加工したパネルを取付。計算通りの位置にしっかり開口が開けられています。
小さいコア穴から出してきている電気配線は、給湯器リモコンを後ほど取付するための配線です。リモコン位置は以前のお風呂と同じ場所に欲しいというお客様からのリクエストでした。リモコン位置は支柱やフロフタの立てかけ設置以外であれば、ある程度自由に選んでいただくことができます。
浴室窓まわりの壁面パネルがしっかりと取付されました。
浴室壁面パネルが取付られたところで、次は先ほど加工が済んだ天井パネルを搬入します。
重量があるのもそうですが、浴室壁面パネルを傷付けないように2人掛かりで持ち上げて所定の位置に取付します。
壁面パネルと天井パネルを固定するためのビス留めを行います。
ビス留めの後、防水のための天井廻し縁用のパッキンをハンマーと打木を使って打ち込んでいきます。
同じ頃屋外では浴室窓と開口加工した浴室パネルにはめ込むための窓枠を組立しています。
浴室壁面と天井パネルを据え付け固定できたら、ユニットバスの水平と垂直を測るための『下げ振り」を使って確認します。
屋外で加工中の浴室窓枠を固定すためのアタッチメントを窓まわり奥側に取付しておきます。
浴槽のエプロン部分を固定するための帆足パネルもはめ込みます。ユニットバスの水平と垂直が保たれていないと、この帆足パネルが入りません。今回の組立工事は何の問題もありませんでした。
仕込んだアタッチメントに屋外で加工した浴室の窓枠を取付します。
水平器で水平を確認しながら浴室の窓枠をビス固定します。
ビス固定された窓枠に、窓枠用の化粧プレートを取付して浴室の窓まわりもきれいにお風呂リフォームすることができました。
お客様とお打合せして決定した位置に手摺の取付を行います。
次はいよいよ浴室暖房機の天井への据え付けを行います。まずは電気工事で仕込んでおいた浴室暖房機用の専用回路を天井から出してきます。
出してきた専用回路を浴室暖房機に結合配線します。
配線した浴室暖房機を天井の開口に持ち上げはめ込みします。
はめ込んだら、素早くビス固定していきます。
ビス固定した浴室暖房機に専用の防水プレートを取付したら、ユニットバスの浴室暖房機の組立は完了です。但しこの段階では組立前に仕込んでおいた換気ダクトとは繋ぎ込まれていません。換気ダクトの繋ぎ込みは組立職人ではなく換気ダクトを仕込みした電気職人が仕上げで行うのが流儀です。
浴室の収納棚を固定するための専用金具を取付。
取付けた金具が水平であるかを水平器を使って正確に確認します。
金具の水平を確認できてから収納棚を取付していきます。
そのまま浴室用のミラーも設置させていただきました。
フロフタを立てかけるためのフックも取付しました。
浴室壁面パネルから事前に仕込んでおいた給水と給湯の貫通金具にカランを設置していきます。
ユニットバス組立における仕上げ段階として目地のコーキングをきれいに行うためのマスキングをしていきます。
窓枠まわりのコーキングためのマスキングも同時に進めていきます。
コーキングする時間を利用して、排水が正常になされるかのチェックも行います。
専用のコーキングガンを使って、床色のマッチしたホワイト色のコーキングを施していきます。
画像左のカラリ床と右側の折れ戸ドア枠のアングルピースの間に施されたひと際白い部分がコーキングです。一晩かけて乾かさないと触ってしまうと変形してしまいます。
同じ要領で浴室窓枠まわりもコーキングしていきます。この工程を経てユニットバス内の防水は完成します。
コーキングが終わったら浴室内のカウンターを固定するための土台金具を取付します。
カウンターの土台金具の上にカウンターを据え付けします。
いよいよユニットバス組立の最終工程、折れ戸をアングルピースの溝にはめ込みします。
浴室の内側に位置する折れ戸のタオル掛けバーを取付します。
最後に折れ戸に開閉用の取手を取付します。
以上でTOTO戸建用ユニットバスルーム『サザナ』の組立工程が完了しました。
- 給排水・電気・換気ダクト工事(仕上げ)
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組立が終わったユニットバスのエプロン部分を開けて、これから仕込んでおいた給水と給湯、追炊きの排管繋いでいきます。
仕込んでおいたピンクの樹脂管が給湯管、奥に見えるブルーの樹脂管が給水管となります。
画像では分かりにくいですが、ユニットバス組立で施工した給水と給湯の貫通金具と樹脂管を繋ぎ込んでいます。
画像は組立たユニットバス浴槽にジョイントしている追炊きの往き戻り配管の2本です。これを仕込んでおいたハイブリッド管に繋ぎ込んで、繋ぎ込み工事は終了です。
給水・給湯・追炊き配管の繋ぎ込みが済んだら、排水も含め全ての試運転を行い、異常がないかをチェックしてこの工程も終了です。
まずは浴室暖房機用の専用回路の子機を壁面に取付します。
カバーを取り付けて分電盤の子機が完成しました。
浴室暖房機のリモコンも取付しました。
続いてユニットバス天井裏の浴室暖房乾燥機本体と仕込んでおいた換気ダクトを繋ぎ込み、使用時の浴室暖房機からの排気が可能になります。
同じく天井裏にある浴室内の照明との電気配線の繋ぎも同じタイミングで行います。
最後に外壁面に出しておいた換気ダクトにベントキャップを取付します。ベントキャップを取付しないと小さな鳥が巣をつくったという事例もあります。
軒先ですのでもちろん屋根もありますけれど、ベントキャップから雨水が入ってこないようにコーキングでしっかり防水します。
これで換気ダクト工事も完成です。これで既存のお風呂にはなかった浴室暖房機能が新たに付加されたことになります。
天井照明の点燈も確認しました。
以上で兵庫県川辺郡猪名川町のS様邸TOTO戸建用ユニットバスルーム『サザナ』1216サイズの浴室暖房機を新設するタイル風呂の浴室リフォームが完成しました。
- 浴室ドア枠まわり造作
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ユニットバス組立から一晩が明け、次は大工さんによる浴室ドア枠まわりの大工造作がスタートです。
組立したユニットバスの折れ戸のアングルピースのサイズに合わせて、水平と垂直を確認しながら、開口の目安となる墨だしをチョークライン器を使って行います。
ユニットバス内側から見た様子はこちら。折れ戸のサイズに合わせて壁面をカットしていきます。
墨だしのラインに合わせて電動丸鋸で丁寧にカットしていきます。
折れ戸に合わせてきれいに開口を開けることができました。
ドア枠を固定するための胴縁を既存の柱に打ち付けします。
反対サイドは寸三の角材をビスでしっかりと取付していきます。今回のお客様は元々引き戸のお風呂であったため、開口部分が広く、折れ戸の開口サイズに合わせるため、壁下地をつくための木枠を大工造作していきます。
造作した木枠にサイズカットしたベニヤをビス打ちして壁面をカタチにしていきます。
手鋸の小さい開口は、浴室暖房機の壁リモコンを取付けるたの開口です。
浴室暖房機リモコンを接続するための電気配線も開口した穴から出しておきます。
横から見ると、必要な開口をドア枠を打ち付けるための胴縁の下地が完成していることがよく分かります。
浴室のドア枠を適正なサイズにカットしておきます。
カットしたドア枠を組み立てて開口にはめ込みます。
はめ込んだドア枠とアングルピースをビス留めしていけば浴室ドア枠まわりの大工造作の完成です。
- 脱衣場大工造作・内装工事
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間口1.3m奥行1.7mの比較的小さな脱衣場でした。
壁を隔てて隣り合う洗濯場は間口0.9m、奥行きは脱衣場と同じ1.7mのスペース。
まずは脱衣場側の壁面を電動丸鋸でカットし開口を空けます。
洗濯機を屋外に出してこれから大工さんが壁の解体から初めていきます。
壁面を撤去するとこの通り。ある意味予想の範囲内ですが、構造補強のための筋交いが斜めに入っていました。
お客様のご要望は脱衣場と洗濯場を完全に一部屋にすることでしたが、筋交いがあった以上、真ん中に柱を立てて構造補強することをご了承いただきました。
反対側に移設する洗面化粧台も取外します。スペースが狭く、危険がないように、この時間は電動丸鋸等は使用しません。
洗面台を外したら背面の壁を剥がしていきます。
続いて床を剥がしていきます。
床は腐っていたためブヨブヨでしたが、根太の状態は問題がなく、使えるものは残すことにしました。
床を剥がすと、支えていた根太部分がでてきました。
洗濯場側の壁も剥がします。洗濯水栓用の給水管が顕わになりました。
築年数が長ければ長い程、新築時の図面が残っていないものです。今回のお客様も同じでした。この場合予想はできても筋交いが存在するかは解体するまで確認ができず、筋交いがあれば代わりの補強方法を必ず施すのが当社流です。
解体が終了し、いよいよ脱衣場と洗濯場を一部屋にするための大工造作がスタートです。まずは撤去した筋交いの代わりに天井を支える三五角(10.5㎝×10.5cm)の柱を建てます。
柱は天井を支える梁としっかりジョイントさせます。頑強な耐震用の金具を使用するため、柱が外れることはありません。
根太を支える大引。それを支える束が不足していたので、大工さんの判断で束を補強します。目安は1.8mに一か所のピッチで束が必要となります。
柱と同じ三五角の柱を束と大引の間にはめ込み、補強金具でジョイント。束もコンクリートで固めて、しっかりとした土台となりました。
続いて『根太』を補強します。状態の良い根太はそのまま残し、新しい根太をビス留めして強度を2倍にします。
床鳴りしにくい『根太』にするため、クッション代わりの楔を入れて、これも『大引』にむかってビス留めしておきます。
1.25㎝の厚みがあるベニヤ板で新しい床を造っていきます。
続いて柱に『蚤』を入れて、さらに構造補強するための『見附』を造るための溝を彫っていきます。この大工造作技術を『相欠き(あいがき)』と呼んでいます。
角度を考えながら丁寧に『見附』の枠を打ち込んで固定していきます。
柱への荷重を分散させる『見附』がカタチになっていきます。
『見附』の壁面はクロスを貼りやすい代わりに壁倍率が低いPBボードではなく、強度がしっかりしている厚み1.25㎝のベニヤ板を貼りました。
次に洗濯場側の床造作に入ります。まずは脱衣場側と高さを合わせるための木枠を造っていきます。
木枠を支える束もビスと接着剤を使ってしっかりと固定していきます。
今度は木枠に土台となる『大引』を大工造作していきます。
新しい『大引』の上に『根太』を打ち込んでいきます。根太同士の幅は『尺ピッチ』といわれ、約30㎝に一本の割合で取付けていきます。
最後に床を貼り、広くなった新しい脱衣場の第一工程が終了しました。使用しているビスは『コンパネビス』で通常のビスよりも強度が強く折れにくいものを選んでいます。
脱衣場と洗濯場の一室化リフォームの大工造作第二工程は、天井の根太補強から始めていきます。
根太の補強が終わったら、天井を貼っていきます。天井材はクロスが貼りやすく、コストも安価のPBボードを貼っていきます。PBボードは不燃材でもあるので天井向きの素材といえます。
天井の大工造作の後は、第一工程で完成させた柱と見附の面合わせのために、柱に胴縁とPBボードを貼っていきます。この大工造作がなければ、後半のクロスをきれいに貼ることができません。
壁の下地となる木ずりを新しい胴縁に打ち換えて、垂直に壁が造作できるように下準備を進めます。
下準備した壁下地に新しい壁を貼っていきます。一部既存壁を再利用するため、厚み9.5㎜のPBボードではなく再利用壁面と同じ厚みの5.5㎜のベニヤを使っています。
上部の壁面にも壁を貼るための下地を打ち込んでいきます。
新しい下地に壁面を貼っていきます。脚立を使いながらの不安定な大工造作をひたすら進めていきます。
既存壁面を再利用する中でも腐食が見られた箇所は新しい壁材に貼り換えていきます。以上で脱衣場と洗濯場の一室化リフォームの大工造作工程が終了です。
脱衣場・洗濯場の一室化リフォームの仕上げとなる内装工事がスタートします。まずはクロスをはるために、大工工程で造作した壁面をさらに平らに均すための『パテ』を練ります。
『ハケ』を使ってクロスを貼るための下地を平らに、簡単に見えますが経験がモノを言う重要な下準備です。
『パテ』はすぐには乾かないため、必要に応じて専用のドライヤーで乾かしていきます。
『パテ』を乾かしている時間を利用して、クロスの糊付けを専用の機材を使って準備していきます。
『パテ』が乾き、糊付けされたクロスをローラーを使って貼り付けていきます。
天井も脚立を使いながらどんどん貼り付けていきます。
入り隅み部分はコテを使って、凹凸がでないように整えながらクロス貼りを完了させていきます。
クロスが貼り終わったら次はクッションフロア(CF)の貼付けです。床にCF用の接着剤を貼り延ばしています。
糊付けが終わったらいよいよクッションフロアを貼っていきます。まずは貼付けスペースよりも大きい範囲で注文したクッションフロアを搬入。
サイズオーバーのクッションフロアを貼付けながら敷いていきます。
クッションフロアをカットしていくための『パーキリ』です。カッターと並んで、クッションフロア貼付けのための専用必需品です。
『パーキリ』を使ってクッションフロアをサイズに合わせてカットしていきます。
糊付けが乾く前にクッションフロア貼りを完成させないといけないため、一気に工事を進めていきます。
クッションフロア貼りが終わったら次は仕上げのソフト巾木貼りです。取付面に専用の糊付けを行います。
ソフト巾木にも糊付けして下準備を整えます。脱衣場は湿気が多くなるためリビングや居室に施工する木幅木は朽ちてくるためあまり向きません。また、スペースが狭い上に置く物も多いため、厚みが太い木幅木ではなく、薄いソフト巾木が好まれています。
ローラーを使いながら一枚一枚丁寧にソフト巾木を貼り付けていきます。
以上で脱衣場と洗濯場を一室にするリフォームの解体から大工造作、クロス・クッションフロアの内装工事が完成しました。
VOICEお客様の声
リフォーム後、快適に過ごしています。母もお風呂に入りやすくなり良かったです。以前より断然あたたかくて、家族も喜んでいます。
THANKS担当者より
この度は『KANSAIお風呂リフォーム.com』にお風呂リフォームをご依頼いただきまして、誠にありがとうございました。兵庫県川辺郡のS様の浴室リフォームのポイントは脱衣場と洗濯スペースの一体化でした。既存の主要構造部(柱・梁・土台)に白蟻被害もなくスムーズに施工させていただくことが出来ました。